仏壇ってどうやって処分する?安心して処分する方法を解説します
仏壇を安置されているご家庭で、引っ越し・仏壇の買い替えなどの理由により、仏壇を処分したいとお考えの方もいることでしょう。
しかし仏壇の処分は「どのようにやればいいの…?」と迷いますよね。
ここでは、仏壇の最適な処分方法を解説していきます。
信仰対象の仏壇は供養してもらいましょう
眼供養」が必要となります。閉眼供養をすることで仏壇から魂は抜けるので、安心して処分できます。宗派によってやり方は異なるので、菩提寺の僧侶に相談してみましょう。
なお閉眼供養にかかる費用は、寺院によって異なります。相場で1〜3万円ほどでしょう。
寺院に引き取り依頼する
寺院の僧侶に「閉眼供養(へいがんくよう)」してもらったら、そのまま仏壇を引き取ってもらえる場合もあります。閉眼供養とは、仏壇をはじめとした仏具が役目を終えるときに行われる供養です。供養のために数万円~10万円程度のお布施を包む代わりに、引取り代金は免除してもらえる場合があります。
閉眼供養を行わずに引き取りだけを依頼すると、数万円ほどの費用が発生します。事前によく確認しておくと良いでしょう。閉眼供養の依頼有無にかかわらずお焚き上げを行うのが一般的です。お焚き上げの時期が決まっている寺社も多いので、事前に時期を相談しておくとスムーズです。
なお、新しく仏壇を購入するときに行う「開眼供養」を一緒に行ってもらうこともできます。別の仏壇を設置する予定がある方は、こちらも同じお寺に相談するとよいでしょう。
仏具店に引き取ってもらう
購入先の仏具店に引き取り依頼することも可能です。新しい仏壇を購入と同時に引き取ってもらえれば、購入価格から割引してくれたり、無料で引き取ってもらえます。たとえば「お仏壇のはせがわ」の場合は、高さ・幅・奥行の合計が300cm未満のものの場合で、19,800円(税込)で引き取ってもらえます。
全て仏具店で手配してくれるので、依頼者にとって負担がかからず簡単に処分できます。
ただし、引取のみの依頼だと費用が高くなるのがネックです。業者によっては引き取りのみの対応は行っていない場合もあるので、周辺の仏具店に確認したほうがよいでしょう。仏具店で処分すると、必ずしも供養やお焚き上げなどを丁寧に行ってくれるとは限りません。仏教のしきたりを厳格に守りたい方は、やはり寺院に相談するのがおすすめです。
仏壇を粗大ごみとして処分する
「閉眼法要」が完了している仏壇、または仏具を置くだけの仏壇であれば、粗大ごみとして捨てることも可能です。
仏壇が粗大ごみとして捨てられるかどうかは、各自治体によって異なります。だいたいの自治体では「箱物家具」として取り扱ってくれますが、仏壇を受け付けない自治体もあるので要注意です。
粗大ごみとして捨てる手順は以下の通りです。
1. 規定の粗大ごみ手数料シールを購入し、処分する仏壇に貼り付ける
2. 粗大ごみ指定の日に、指定場所まで運搬して捨てる
仏壇の手数料は、そのサイズによって費用が変動するケースがほとんどです。
たとえば東京都大田区では、
・高さと幅の合計が135cm未満→300円
・180cm未満→800円
・270cm未満→1,200円
このように大きさで費用が異なるので、事前に確認することが大切です。
もしも仏壇が小さくて指定ゴミ袋に入るのであれば、「可燃ゴミ」または「不燃ごみ」としても処分することが出来ます。燃える素材と燃えない素材をきちんと分けて、袋に入れましょう。
不用品回収業者に依頼して仏壇を処分してもらう
不用品回収業者に依頼して仏壇を処分する方法もあります。
不用品回収業者に依頼すれば、自宅まで回収しにきてくれるので、運搬する手間を省けます。費用は別途発生しますが、他の不用品と一緒に出すことで1点あたりの処分費用が安くなるケースもありますよ。
仏壇以外にも、家に処分したいものが溢れている場合は、不用品回収業者を使うと便利ですね。
当社パワーセラーでも、東京・神奈川・千葉・埼玉の対象エリアの仏壇回収が可能です。毎日対象エリアを巡回しておりますので、ご連絡くださればすぐに対応できます。
仏壇以外にもほとんどの不用品が回収可能ですので、お困りの方はお気軽にご連絡ください。
遺品整理業者に回収を依頼する
遺品整理の一環として、仏壇の回収を依頼できます。遺品整理業者は、依頼するとスタッフが自宅まで来訪して、遺品の売却や回収・廃棄をまとめて進めてくれるサービスです。
「遺品」とついていますが、必ずしも亡くなった方の所有物に限定されることはなく、一般に仏壇を含む不用品の処分を受け付けています。遺品整理業者は、部屋もしくは自宅全体の不用品をまとめて処分したり、片づけたりするのを得意としています。
仏壇以外にも処分したいものがある、そもそも不用品と必要なものの区別がつきにくくなっている場合などにおすすめです。ワンルーム程度の広さでも5万円以上はかかるのが相場なので、逆に仏壇以外不用品がないことが明確な場合は、別の処分方法の方が経済的なケースが多いでしょう。
仏壇処分の際の注意点
仏壇を処分する機会はそうそうないため、次の点に注意してスムーズ処分を進めましょう。
- 宗派に沿った処分を行う
- 親族と相談して合意を得てから進める
- 位牌の対応方法を事前に決めておく
- 収納場所が空になっているか必ずチェック
- 業者に依頼するなら許可を持っているか確認
それぞれのポイントについて詳しく紹介します。
宗派に沿った処分を行う
仏壇の処分は宗派のやり方に沿って進めましょう。同じ仏教でもさまざまな宗派があり、それぞれ閉眼供養やお焚き上げなどのやり方に違いがあります。代々なじみのある寺院がある場合は、そこに相談するのがスムーズです。外部の業者を利用するときには、仏教の宗派まで理解のある相手を利用するのがよいでしょう。
親族と相談して合意を得てから進める
仏壇の処分は、事前に親族と相談して合意を得てから進めましょう。仏壇は、代々の先祖を祀った存在であるのが一般的です。年末年始やお盆などの際には、家族以外の親族が手を合わせに来る機会もしばしばあるでしょう。
そのような仏壇を勝手に処分してしまうと、のちに親族間でのトラブルに発展するリスクもあります。数年に一度顔を合わせる程度のつきあいの親族でも、念のため事前にお話を伝えておくのがスムーズです。
位牌の対応方法を事前に決めておく
特に業者に依頼する場合は、位牌の対応方法を事前に整理しておきましょう。位牌は故人を象徴する存在で、一般に仏壇以上に丁重に扱う必要があります。相談先が寺院であれば、仏教の教えに従って適切な対応方法を取ってもらえるでしょう。一方で業者は僧侶ほどは仏教に精通していない可能性があるため、依頼者が対応方針を決めておいた方が安心です。
収納場所が空になっているか必ずチェック
仏壇を処分する前に、収納場所が空になっているかチェックしておきましょう。仏壇は意外に引き出しなどの収納場所が豊富なのが特徴です。
しばしば、お線香やロウソク、火を付けるための小さな火器など入れっぱなしにして処分しようとするケースがあります。現金や貴金属などをしまってあるケースも少なくありません。これらの物品を一緒に処分してしまうことのないよう注意しましょう。
収納場所のほか、仏壇上に置く仏具の裏にへそくりなどを隠す方もいます。念のため隅々までチェックしてから処分に出してください。
業者に依頼するなら許可を持っているか確認
仏壇の処分は、一般廃棄物収集運搬業の許可がなければ実行できません。許可を持つ正当な業者かを確認したうえで依頼しましょう。一般廃棄物収集運搬業は、自治体(市区町村)単位で許可を得るものなので、注意が必要です。無許可である事実を知っていながら、その業者に依頼をすると個人でも罰則が科される可能性がゼロではありません。
また、悪徳業者のリスクが高いため、高額請求や不法投棄などでのちのちトラブルとなる恐れがあります。許可を得た業者であることを必ず事前に確認したうえで、見積もりや依頼をしましょう。
仏壇の処分タイミングの考え方
仏壇の処分は、次のようなタイミングで検討するのが一般的です。
- 両親や親族がなくなり仏壇を引き継ぐとき
- 転居や老朽化により買い替えを考えるとき
- 実家の解体や売却
- お寺に永代供養を依頼するとき
両親や親族がなくなり仏壇を引き継ぐとき
両親・親族が亡くなった場合などに、仏壇はしばしば受け継ぐ対象となります。自宅のスペースによっては、元の仏壇が入らないケースもあるでしょう。このようなときは、コンパクトな仏壇へ買い替える必要があります。また、あまりに仏壇が古いと感じたときも、新しい仏壇に替えるいい機会といえるでしょう。
転居や老朽化により買い替えを考えるとき
転居時や、老朽化があまりに進んだと感じたときなども、仏壇の買い替え・処分のタイミングとして適切です。転居すれば仏壇をおけるスペースの制約も変わってくるため、場合によってはサイズの異なる仏壇が必要になります。
また、数十年単位で配置する仏壇を、自分の代で管理している間に一新するのも一つの考え方です。新しい仏壇と入れ替える形で、古い仏壇を処分しましょう。
実家の解体や売却
両親や親族が亡くなったときに、実家の解体や丸ごと売却するケースがしばしばあります。その時には、室内の物品を丸ごと処分しなければなりません。仏壇を自宅に設置するのが困難であれば、ほかの不用品と合わせて処分することになります。
寺院に永代供養を依頼するとき
永代供養の際に仏壇を処分するケースも多々あります。近年は単身世帯や一人っ子が増える中で、お墓や仏壇を代々守り続けるのが困難な世帯も少なくありません。そのようなときには、寺院に永代供養を依頼しましょう。お墓だけでなく、仏壇も永代供養で処分が可能です。
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